私は背が低いです。
でも、背が低いことをハンデだと思ったことがありませんでした。これが自分、これが私、ただそれだけ。だからどんなスポーツをしていても、背のことで落ち込んだ記憶がほとんどないんです。
なのに、子供の一言だけは、お風呂で泣くくらい心を抉られました。
親ってそういうものなのかもしれません。自分のことなら平気でいられるのに、子供のこととなると、どうしてこんなに揺れるんだろう。
子供がバスケを始めました
子供がバスケを始めました。夫は普通の身長で、背が低いのは私似だとわかっていました。それでも「背が低いのに」とは思いませんでした。やりたいならやればいい、それだけです。
背が低い=バスケが上達しない、なんてことはないと思っていたから、試合に出られない日が続いているようだった子供に、私はこう声をかけました。
「練習頑張って、シュート決めてね」
応援のつもりでした。ただそれだけだったんです。
そしたらある夜、一緒にご飯を食べながら部活の話をしているときに、子供がイラついた様子でぽつりと言いました。
「背が低いのは誰のせいだよ」
「ごめんね」と笑った夜
「ごめんね」
私はそう言って、笑いました。
怒るのも違う気がしたし、その場で泣くのも違う気がした。応援しようとして言った言葉の直後だったけど、「だから応援したのに」という言葉も、全部飲み込みました。
笑って、ごめんね、と言いました。
その夜、お風呂でひとり泣きました。ひっそりと。
私だって選んで低く生まれたわけじゃない。あなたに引き継いだのも、わざとじゃない。背が低くても自分らしくやってこれたことは、私自身が一番知っています。
でも高校生の子供にそれを言っても、たぶん届かない夜でした。きっと子供にも色々あったんだろうし。
それでも、仲は良いんです
あれから、その話には触れていません。子供も何も言いません。日常が続いています。
いつか、悪かったなって思ってくれたらそれでいい。
…なんて書いてみたけど、念のため言っておくと、子供との仲は良いです(笑)あの言葉のあとも、大学受験を二人三脚で乗り越えたし、今もふつうに話しています。いつか、そんなことも言ったよねと自然に会話に出てきそうな気がします。
お風呂で泣いた夜のことは、きっと子供は知りません。ずっと知らないままでもいい。それでいい、と今は思っています。

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